つくばエクスプレス。

キャンパスに行くために、つくばエクスプレスを利用するのだけど、何故か刺激が足りない。確かに駅も車両も新しいし、スピードも遅くはない。でもそれが面白く感じられないのは、全体的に無機質でフラットなデザインのせいだけじゃない。
鉄道は、人類が初めて手にした大量輸送機関である。それの出現によって、人々の暮らしは大きく変わった。手段としての物理的移動を高速・大量に満足させ、且つ定時性を兼ね備えた鉄道は、社会の発達に大きく貢献した。
東海道線東北線は、明治新政府が始まってすぐに敷設された歴史のある路線である。レールは時代が移り変わり、大正天皇が即位したときも、戦争へと突き進んでいったときも、常にそこにあってその時代を見守ってきた。全国に張り巡らされた鉄道網は、日本の発展の歴史だ。そういうロマンともいえるドラマが、つくばエクスプレスにはない。新しすぎるのだ。
同様の理由で、僕は道路や神社、寺などにも目がない。